地 下 室

undergroundに生きたい

卑怯な蝙蝠と死神の話、とか

中学の時の国語のT先生は、とてもハキハキと物を喋る人だった。思春期真っ只中だった私は、学校の先生って、あまり好きになれなかったけど、この先生にはどことなく魅力を感じていた。やさぐれていて、今でいえばタレントの西川先生にも少し似ているような、皮肉さと可愛らしさを兼ね備えたような先生だった。

先生が授業中に何気なく使った例え話が忘れられなかったけど、うろ覚えのまま10年以上たった。今になって、検索してみたらあっさりとhitした。

 

卑怯なコウモリ - Wikipedia

昔々、獣の一族と鳥の一族が戦争をしていた。 その様子を見ていたずる賢い一羽のコウモリは、獣の一族が有利になると獣たちの前に姿を現し、「私は全身に毛が生えているから、獣の仲間です。」と言った。鳥の一族が有利になると鳥たちの前に姿を現し、「私は羽があるから、鳥の仲間です。」と言った。

その後、鳥と獣が和解したことで戦争が終わったが、幾度もの寝返りを繰り返し、双方にいい顔をしたコウモリは、鳥からも獣からも嫌われ仲間はずれにされてしまう。

双方から追いやられて居場所のなくなったコウモリは、やがて暗い洞窟の中へ身を潜め、夜だけ飛んでくるようになった。

この話を聞いたとき、まるで自分だと思った。八方美人ともいうのかもしれないけど私はもっと不器用で、ただただその場の空気を読もうと頑張っているのにうまく馴染めず結局はみ出し者になる繰り返し、その日から私は動物に例えるなら蝙蝠だと思って生きてきた。イソップ童話だったとは驚き! この話に感化されて絵本を描いた高校生時代は黒歴史と化し。

そういえば「泣き郷の蝙蝠」ってタイトルだと何故か思ってたけど、「鳥なき里の蝙蝠」っていう話がまた別にあるらしい。

kotowaza-allguide.com

 

もうひとつ「死神の話」がとても印象に残っているのだけど、これは検索してもたどり着けなかった。先生の創作だったのかな。

ある人が将来のために準備ばかりしているうちに、死神が迎えに来てしまった・・みたいな話なのだけど、誰か知っている人いませんか。いるわけないか

 

芋づる式に、小学校の時先生が創作したであろう「牙のない狼」っていう話も今思い出した。小5のとき学芸発表会でやった劇なのだけど、狼が「狼である」という理由だけで村中の動物から村八分にされて、悩みに悩んで「この牙のせいだ」と自分で痛みをこらえて牙を抜いた。みたいな話だったようなきがする。最後みんなに受け入れられたのか記憶が曖昧。

小学生ながらにとても脚本?に感動したものだった。私は1番好きな絵本をあげろと言われたら迷わず「ないたあかおに」をあげるのだけど、それに通ずる何かを感じる物語だと思った。

途中先生が自分の趣味を色々盛り込んで、ゾンビがマイケルジャクソンのスリラー踊りだしたり、芥川龍之介の蜘蛛の糸をモチーフ?にしたようなカンダタとか出てきて何故か蜘蛛の糸登りだしたりするシーンがあった、なんかよく思い出せないけど、今になって思えばかなりカオスな脚本だったのでは・・と思う。劇の練習中、私の横の女の子に適当にメアリーってあだ名をつけて、それが以後定着したり(もしかしたら私がメアリーになっていたかもしれない)。漫画タッチの絵をよく描く先生で私はあまり直接話したことがなかったけど、大人になってふと思い出すとかなり面白い先生だったのでは・・?と思うのでもし私が芸能人になっていたら会いに行ってもう一度物語の真相を聞きたい。

 

余談

ビールが飲めるようになり最近毎日飲んでいる。でもビールと発泡酒の違いが全くわからないのだ! 誰か教えて! 今日は晴のどごし初夏仕立てっていうの買ってみたのだけど美味しすぎて今最高に楽しいよ